Q.相続人の1人と連絡が取れないまま遺産分割協議を始めてもいいのでしょうか?

【質問】

相続人の1人が音信不通で連絡がとれないのですがこのまま遺産分割協議を行ってもいいのでしょうか?

【回答】

遺産分割行儀を行う際に、誰か1人でも法定相続人が欠けていると遺産分割協議をする事は出来ません。

また、無理矢理に遺産分割協議を行って話し合いがまとまったとしても、相続人には「相続回復請求権」がありますので、無効になってしまいます。

遺産分割協議を行う際には法定相続人全員の合意が条件なのです。

遺産分割協議の解決の流れ

① 連絡がとれない相続人の居場所を探す
② 不在者財産管理人を選任する
③ 失踪宣告を行う

戸籍の附票

相続人が行方不明や音信不通で連絡が取れない時、居場所を探す方法ですが「戸籍の附票」を取り寄せる方法がございます。

取り寄せた際に「除票」になっていなければどこかで生存している事が分かります。

戸籍の附票には住所の移転履歴が記載されていますので、連絡が取れない方の戸籍をたどる事が出来ます。

例え、すぐに分からない場合であっても両親の戸籍から現在の本籍地を探り当てる事が出来ますので本籍地が分かればそこで戸籍の附票を取り寄せましょう。

戸籍の附票を取り寄せて判明した住所に手紙を送る、あるいは訪ねてみるなどして連絡をとり、相続が発生して遺産分割協議を行う旨を伝えましょう。

不在者財産管理人の選任

戸籍の附票を調べて連絡が取れない場合は不在者財産管理人の選任を申し立てます。

不在者財産管理人とは連絡が取れない人の財産を管理する人の事で、相続の場面において相続人がいる際にはその相続人の財産を管理する人物の事を不在者財産管理人と呼び、こちらは不在者財産管理人制度という民法の規定があります。

民法第25条「従来の住所又は居所を去った者(以下「不在者」という。)がその財産の管理人(以下この節において単に「管理人」という。)を置かなかったときは、家庭裁判所は、利害関係人又は検察官の請求により、その財産の管理について必要な処分を命ずることができる。本人の不在中に管理人の権限が消滅したときも、同様とする」と規定されております。

つまり、行方が分からない人や連絡が取れない人の代わりに財産管理を行う人を選任する手続きでございます。

不在者財産管理人の選任条件ですが相続に利害関係の無い第三者が一般的には選任されます。

これは不在者の財産を守るのが不在者財産管理人の役目になっており、相続人内の誰かが決めてしまうと不公平感、不平等が生じてしまう為、相続の際に利害が対立しないように第三者が選任されます。

なお、不在者財産管理人を選任する際は必ず家庭裁判所に申立てる必要があります。

不在者財産管理人については解決事例「相続人の1人が行方不明で相続が進まなかったケース」に掲載しておりますのでご参照下さい。

失踪宣告

上でご紹介した方法は行方不明、あるいは音信不通であっても「生きているのが前提」の方法になるのですが、この行方不明や音信不通の期間が何年も経過している場合、事故や事件、災害等に巻き込まれて亡くなっている可能性も考えられます。

その際は「失踪宣告」を家庭裁判所に申立てを行います。

失踪宣告ですが生死不明の者に対して法律上死亡したものとみなす効果を生じさせる制度で、「普通失踪」「危険失踪」の二つの分類に分けられます。

一般的に普通に生活していて7年以上生死が不明の場合を「普通失踪」、事故や災害等で1年以上生死が不明の場合を「危険失踪」と呼ばれるのですが家庭裁判所に「失踪宣告」の申立てをし、認められた場合に、その行方不明者の子供がいれば代襲相続して、遺産分割協議に参加することが出来ます。

失踪宣告された後に生存している事が分かった場合に失踪宣告を取り消す事が出来ます。

ただ、遺産分割が済んでいる場合にはその分割は有効となります。

ですが失踪宣告を取り消された時点で分割された財産が残っていた場合は渡さなければいけなくなる可能性があります。

戸籍調査や交渉等、複雑な問題に発展する可能性がありますので、遺産分割協議を行う際に、連絡が取れない相続人がいる場合は専門家に相談する事をおすすめ致します。

よくあるご相談・ご質問の最新記事

相続・遺言 無料相談 受付中! 0120-48-1120 受付時間 9:00〜20:00(土日祝日の相談は要予約) 無料相談の詳細はこちら
PAGE TOP
  • 初回無料相談受付中 0120-48-1120 受付時間 9:00〜20:00(土日祝日の相談は要予約)
  • 事務所案内
  • 料金表
  • ご相談の流れ