Q9.亡くなった父の名義のままなんだけど、このまま売却できるの?

A.不動産の名義を故人のままでは売却することはできません。

不動産を相続した場合、もとの所有者(被相続人)の名義だったものを売却するには「相続登記」を行わなければいけません。

この「相続登記」ですが、被相続人の名義を相続した方の名義に変更することを「相続登記」と呼びます。

相続登記を行う理由

「相続登記」をしなければ相続した不動産はどうして売却できないのでしょうか?

それは不動産の売買の際には、登記簿から名義を確認して所有権者(物の権利をもっている人)を確認するのですがその際に「誰が持ち主」かを第三者に証明するためです。

もし不動産の名義変更をしていなかった場合、「私が相続した!」と主張しても第三者が登記簿を確認した際には、登記簿には別の方の名義が記載していることから不動産を売却することはできません。

つまり、不動産を売却するには「相続登記」を行わなければいけません。

相続登記は必ずしなければいけないのか?

不動産を売却するには「相続登記」をしなければいけないことを上記ではご紹介いたしましたが、では「相続登記」は必ずしなければいけないのでしょうか?

実は「相続登記」は必ず行わなくてもいいのです。

これは相続した方に名義変更の義務はなく、被相続人名義のままの状態であっても違法にはなりませんし、居住し続けることもできます。

また、「相続登記」には期限がございませんので、いつでも手続きを行うことができます。

しかし、「相続登記」をしなければ様々なデメリットがございます。

固定資産税を気づかずに滞納してしまう

不動産の名義が被相続人のままだと、市区町村の役場から毎年被相続人宛に、固定資産税納税通知書が送られてきます。

相続人の誰かが受け取ってそのまま支払っていれば問題はございませんが、引っ越しをしたり、空き家になっているなどしていると通知書が届かなくなってしまう恐れがあります。

通知書が届かない場合、役場は次に被相続人宛に督促状を送りますが、被相続人は亡くなってますので支払うことができません。役場は「支払いの意思がない」とみなして、差し押さえの手続きを始めてしまいます。

ここで問題となるのが、役場は被相続人の財産を引き継いでいる相続人に対して差し押さえ手続きが行われることになります。

このことから相続登記を行わないままでいると、被相続人宛に固定資産税納税通知書が送られ、支払いが滞れば財産を引き継いだ相続人の財産が差し押さえられることになってしまいます。

不動産賠償が受けられない

不動産賠償とは事故や不法行為(イタズラ)などによって、不動産が受けた損害を金銭などで補填することをいいます。

この不動産賠償ですが、本来実際に住んでいる方に対して行うものとなっておりますが、原則として登記上の名義人に対して行われます。

このため、被相続人のままの名義の場合では不動産賠償は原則として受け入れられません。

こちら2011年に東日本大震災で原子力発電所の事故によって自宅に住めなくなった方に対して東京電力が不動産賠償を行おうとしたのですが、「相続登記」がされていなかったため賠償が行うことができなかったと新聞などで取り上げられております。

将来的に相続人が増えた際の手続きが困難になる

被相続人が亡くなった際、遺言がなければ被相続人名義の不動産は相続人全員の共有状態となります。

この共有名義から特定の相続人の名義に変更するには全員の同意と書類が必要となります。

相続が発生した直後には数人程度の相続人の人数が、時間が経てば数十人以上となりますので、相続人の数が増えればその分、手続きによる手間が増えてしまいます。

また、時間が経ってしまうと相続人同士の関係性や考え方が変わるなど、被相続人名義のままの期間が長くなればなる程、複雑化して全員の同意を得るのが困難となりますが、複数の名義人がいる場合、1人でも売却に同意しなければ売れなくなってしまいます。

ご紹介した以外にも様々なデメリットがございます。

相続登記の手続きには費用が必要となりますが、こちらはすぐに手続きを行えば費用も安く抑えることができるのですが、時間が経てば経つほど多額になるだけでなく様々なデメリットがございますので相続登記はできるだけ、早めに行うことをおすすめ致します。


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